今、Microsoftがアツい

2014年2月に、Steven Ballmer(スティーブン・バルマー)からMicrosoftを引き継いだSatya Nadella(サティア・ナデラ)は、それまで対極と位置付けてきたThe Linux Foundationにプラチナメンバーとして参画し、「Windows 10」以降においては 同オペレーティングシステムにLinuxのサブシステムを導入したり、Webブラウザー「Microsoft Edge」を「Chromium(Blink)」ベースに再構築して、同プロジェクトに対して多くの開発リソースを提供する等、オープンソースコミュニティに対して友好的な歩み寄りを見せた。

また、Windowsをローリングリリースモデルに移行させ、独自のSoC(System on a Chip)である「Microsoft SQ」シリーズと共にARMアーキテクチャーにも対応させた他、以前はテーブル型PCのブランドであった「Surface」シリーズを、ラップトップ、タブレットのブランドとして再構築した事も彼の成果の一つと言えるであろう。

そして2023年2月には、同社のWeb検索エンジン「Bing」、及び「Microsoft Edge」において、OpenAIが開発した自然言語AIモデル「GPT」を利用可能とした。これがよく言われる「ChatGPT」であるが、実際には同AIモデルよりも強力で、検索専用にカスタマイズされた次世代のOpenAI大規模言語モデルとして提供されているという。

嘗ては保守的な企業の一つとして認識されていた感もあるMicrosoftは今、イノベーティブなカンパニーの一つに変革したと言えるのではないだろうか(本文中・敬称略)。